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【イメージと違う・・・】遺言書作成の現場の実態

 
こんばんは。
ヒップホームです。
 
今日も相続にまつわる話をしようと思います。
 
みなさんは
実際の遺言をみたことありますか?
もしくは書いたことはありますか?
 
たぶん、普段生活していて
あまり見る機会って少ないんじゃないかと思います。
 
ちなみに遺言書ってどんなことが書かれていると思います?
 
「拝啓、〇〇さん、あなたは元気でやっていますか?」
といった手紙のようなイメージですか?
 
それとも
 
「全財産は、〇〇に譲る」
 
みたいな一言が書いてあるようなイメージでしょうか?
 
 
ただ、実際はどうかというと、、、、
 
 
長男○〇「〇〇年〇月〇日生まれ」には
下記不動産を相続させるものとする。
 
不動産〇〇
所在地○○
専有面積〇〇
 
みたいな感じで
 
ひたすら不動産や預貯金などが
書いてあり、
分かりやすく言うと、
 
A銀行は長男に渡す
B銀行は次男に渡す
 
みたいな感じで
超事務的な感じで無機質な
遺言書になっていることが
ほとんどです。
 
ただ、こんな状況に
本当にこれでいいのか?
と私は疑問です。
 
実は遺言書って
「付言事項(ふげんじこう)」と
いって、だれになにを譲るか書いた後に
自分の想いを乗せるメッセージを
最後に書くことが可能です。
 
この付言事項は、
正直、
なくても遺言自体は有効です。
なので、
おまけ的な扱いをされています。
 
ただ、
この付言事項が
あるのと、ないのでは
 
 
 
卵かけご飯に
醤油を
かけるのか
かけないのか
 
 
ぐらい差があります。
 
 
 
ほとんど行政書士司法書士など士業の方や
銀行などの金融機関の方は
 
この付言事項を残さないケースが
多いです。
 
前にある金融機関の方とお話する
機会があったので聞いてみたら、
 
「付言事項には特に法的な力もありませんし、
あんなの意味ないですよ。書くだけ無駄です」
 
なんてことをおっしゃってました。
 
私は本当にそうなのか?
と疑問に思います。
 
確かに
法的な効力はありませんが
 
遺言書って書く人はどんな想いで書くと思いますか?
 
めちゃくちゃ悩みながら
不平等であることを申し訳ないと
想いながら書くわけです。
 
相続の現場では、
残念ながら、
残された財産を
きっかり平等に分けることは
不可能です。
 
本当はみなに平等に分けたいのに
 
それが出来ないことを悔やみながら
誰に何を残そうか考えます。
 
だから、
本当は遺言書を書く人が
自分がどんな想いで
この分け方にしたのか
書いてあるのと、ないのでは
どれくらいの違いがあると思いますか?
 
例えば、
不動産と現金2000万円があって、
 
 
全ての不動産と現金1000万円はAに
 
現金1000万円はBに
 
となっていた場合。
 
その分け方をした想いが
あるのとないのでは
 
どちらが円滑にいくと思いますか?
 
それを考えた時に、
先ほどの金融機関さんのような
 
「付言事項には特に法的な力もありませんし、
あんなの意味ないですよ。書くだけ無駄です」
 
なんて言葉が出るとは到底思いません。
 
遺言書は
遺された人に届く
最後のプレゼントです。
 
付言事項がなければ
どうしても事務的な
言葉だけになってしまいます。
 
だから、
最後にどんな想いで自分がこのような
分け方をしたのか、家族には
今後も兄弟仲良くやって
いって欲しいのか、
恥ずかしがらずに書いてくださいね。
 
今日は
法的な力がなくても、
最後のメッセージは大切
 
ということについてお話しました。
 
また、次回もお楽しみください (^^)